留学の出発準備というと、出願書類やビザ、お金の管理が中心になりがちですが、意外と見落としやすいのが歯、視力、ワクチンといった体のメンテナンスです。
どれも「今すぐ困るわけではない」からこそ後回しになりやすいものの、いざ準備を始めると想像以上に時間がかかります。私自身、出発の半年以上前から動き始めましたが、それでもワクチンは打ち終わらないまま渡航することになりました。
この記事では、2025年にモナシュ大学マレーシア校に入学した私が、出発前に実際にやった体の準備と、早めに動いておいてよかったと感じたことをまとめます。
※マレーシア到着後にはEMGS指定の健康診断(血液検査・胸部X線など)がありますが、それとは別に、日本にいるうちに済ませておくべき準備についての記事です。
- 歯の治療は出発の3〜6か月前には開始する。親知らずの抜歯は口腔外科への紹介が必要になることもあり、すぐには終わらない
- 視力に不安がある場合は眼科を受診しておく。海外でメガネやコンタクトを作るのは手間がかかる
- ワクチンは種類によって複数回接種が必要。全てを打ち終えるには半年以上かかることもある。私の場合、ワクチン関連の費用は合計約12万円
- 高校生までは医療費が無料になる自治体もある。対象なら卒業前に済ませると費用を抑えられる
歯の準備——親知らず・虫歯は日本で治療しておく
海外で歯科治療を受けると高額になるケースが多く、虫歯の治療でも数万円、親知らずの抜歯では10万円以上かかることもあるようです。マレーシアは日本と比べて医療費が安い国ですが、それでも歯科治療は保険でカバーされない範囲が広く、日本で済ませておくに越したことはありません。
留学中に歯が痛くなって現地の歯医者に駆け込む、という状況はできれば避けたいところです。
親知らず4本を全身麻酔で抜歯
まず歯医者に行き、レントゲンを撮ってもらいました。虫歯の有無と親知らずの状態を確認するためです。
結果、親知らずが4本あることがわかりました。当時は痛みはなかったものの、将来的に問題を起こす可能性があるとの診断でした。海外で痛くなるリスクを考え、出発前に全て抜くことにしました。
私の場合、かかりつけの歯医者では対応できず、紹介状をもらって口腔外科に行くことになりました。抜き方は、局所麻酔で片側ずつ抜くか、全身麻酔で4本一気に抜くかの2択。スケジュールを優先して全身麻酔を選び、一度に4本抜きました。
どちらの方法でも、初診から治療完了まで相応の時間がかかるので、早めに歯医者で相談しておくことが大事だと感じました。
歯の治療にかかる期間の目安
歯の治療は思っている以上に時間がかかります。レントゲン撮影と診断、治療方針の決定、実際の治療や抜歯、そして抜歯後の回復期間。
親知らずを抜いた場合、完全に回復するまで1〜2週間はかかります。腫れや痛みが残る状態で飛行機に乗るのは避けたいところです。
さらに、歯医者や口腔外科は予約が取りにくいことが多いです。「歯医者に行こう」と思い立ってから治療が完了するまでは、想像以上に日数がかかります。出発の3〜6か月前には歯医者に行っておくのが安心です。
高校生までなら医療費が無料の場合も
住んでいる市町村によっては、高校生まで医療費が無料になる制度があります。対象であれば、高校を卒業する3月までに治療を終わらせておくと費用を抑えられます。
親知らずの抜歯は保険適用でも自己負担が発生するため、この制度が使えるなら使っておいた方がよいと思います。
視力の準備——メガネ・コンタクトは日本で揃えておく
海外でメガネやコンタクトを作ろうとすると、処方箋が必要だったり、日本と度数の表記方法が違ったりして手間がかかります。
メガネが壊れた、コンタクトを紛失した、度数が合わなくなった——こうしたトラブルに現地で対応するのは、言葉の壁もあってストレスになりやすいので、日本で準備しておく方が安心です。
眼科で処方箋をもらいメガネを作成
私は高校卒業まで、メガネもコンタクトも使っていませんでした。ただ、以前から視力が落ちてきている感覚はあり、学校の視力検査以外でちゃんと測ったことがなかったので、留学前に念のため眼科を受診しました。
結果、「メガネを作った方がいい」と言われ、処方箋をもらってメガネ屋で人生初のメガネを作りました。
「まあ大丈夫だろう」と何もせずに渡航していたら、現地で困っていたかもしれません。念のため行っておいてよかったと思っています。
ICL・レーシックについて
メガネを作る前に、親とも相談してICL(眼内コンタクトレンズ)の手術も検討しました。メガネやコンタクトの手間がなくなるのは魅力的だったからです。
ただ調べてみると、18〜19歳ではまだ視力が安定していない可能性があり、20代になってからの方がよいという意見が多かったため、今回は見送りました。将来的に改めて検討するつもりです。
ワクチンの準備——抗体検査と接種は早めにスケジュールを組む
海外の大学では、入学時にワクチン接種の証明を求められることがあります。必要なワクチンは大学や国によって異なり、指定のワクチンを接種していないと入寮や授業参加ができないケースもあります。
私が進学したモナシュ大学マレーシア校からは、特定のワクチン接種を求められることはありませんでした。ただ、両親とも話し合い、東南アジアでの生活に備えて接種しておくことにしました。
ワクチンは1回で終わらないものが多く、複数回の接種が必要だったり、接種の間隔を空けなければいけなかったりします。直前に慌てても間に合わないことがあるので、早めの準備が重要です。
抗体検査から始めた
まず、おたふく、麻疹、風疹、水疱瘡の4つについて、現在の抗体の状態を調べるために抗体検査を受けました。
検査の結果、抗体が不十分なものがあったため追加接種を行いました。それ以外にも、マレーシアでの生活を考慮して、狂犬病、日本脳炎、三種混合、A型肝炎、B型肝炎のワクチンを接種しました。
実際の接種スケジュールと費用
ワクチンは種類によって、同時に打てるもの、間隔を空けなければいけないもの、複数回の接種が必要なものがあります。私の実際のスケジュールと費用は以下のとおりです。
2025年5月12日(1回目)
| ワクチン | 費用 |
|---|---|
| おたふくかぜ(1回目) | ¥5,300 |
| A型肝炎(1回目) | ¥7,000 |
| B型肝炎(1回目) | ¥6,700 |
| 狂犬病(1回目) | ¥15,600 |
2025年5月19日(2回目)
| ワクチン | 費用 |
|---|---|
| 三種混合 | ¥6,100 |
| 日本脳炎 | ¥7,900 |
| 狂犬病(2回目) | ¥15,600 |
2025年6月9日(3回目)
| ワクチン | 費用 |
|---|---|
| A型肝炎(2回目) | ¥7,000 |
| B型肝炎(2回目) | ¥6,700 |
| 狂犬病(3回目) | ¥15,600 |
ここまでが渡航前に受けた分です。A型肝炎・B型肝炎の3回目とおたふくの2回目は間隔の関係で間に合わず、未接種のまま出発しました。
2026年2月2日(一時帰国中に接種)
| ワクチン | 費用 |
|---|---|
| おたふくかぜ(2回目) | ¥5,300 |
| A型肝炎(3回目) | ¥7,000 |
| B型肝炎(3回目) | ¥6,700 |
残りの接種は、一時帰国のタイミングで完了しました。接種証明書は渡航前と一時帰国後の計2回作成してもらい、1回あたり¥5,500でした。
ワクチン関連の費用合計:約¥123,500(接種証明書2回分を含む)
ワクチンは全て自費(任意接種)です。抗体検査の結果次第では、すでに十分な抗体があって接種が不要なものもあるため、まずは検査を受けてから計画を立てるのがよいと思います。
出発の半年前には動き始める
私のスケジュールを見ても分かるとおり、最初の接種(5月)から全て打ち終わる(翌年2月)まで約9か月かかっています。渡航前に全てを終わらせるには、かなり早い段階から動く必要があります。
A型肝炎ワクチンのように、1回目の接種から6か月以上空けて3回目を打つものもあるため、出発の半年以上前には抗体検査を受けておくのが安心です。

まとめ「出発半年前には動き始めよう」
歯、視力、ワクチン。どれも「今すぐどうにかなる」問題ではなく、後回しにしがちな準備です。
ただ、いざ始めてみると、検査・治療・回復期間・複数回の通院と、想像以上に時間がかかりました。出願や入学手続き、ビザの準備で忙しくなる前に、できることから始めておくのが安心です。
目安として、出発の半年前には歯医者・眼科・病院に一度行っておくことをおすすめします。
※マレーシア到着後のEMGS指定の健康診断については、マレーシア留学のビザ(Student Pass)|申請・入国から届くまでを体験ベースで解説で詳しくまとめています。
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