世界ランキング上位の大学に、日本の私立大学並みの学費で進学できる国を調べてみた

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海外大学留学といえば、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア。多くの人がまず思い浮かべるのは、これらの国だと思います。

ただ、これらの国の大学は本当に学費が高いです。アメリカの私立大学なら年間400万〜700万円、イギリスでも250万〜450万円。4年間で総額2,000万円を超えることも珍しくありません。

一方で、台湾、韓国、ドイツ、オランダ、マレーシアといった国などには、QS世界大学ランキングで東大・京大と同等かそれ以上の順位にいる大学が存在します。そして、これらの大学の学費は年間数万円〜200万円程度。アメリカやイギリスの3分の1から10分の1以下です。

こうした選択肢は、日本ではあまり知られていません。留学エージェントのサイトでも情報は限られていますし、英語以外の言語で開講されるプログラムも多いため、情報収集のハードルが高いのが現状です。

この記事では、日本の高校を卒業した学生が出願可能な「学費が安く、世界ランキングで上位に位置する大学」について、国ごとに学費・入学条件・注意点を調べてまとめました。

※この記事の情報は2025年1月時点のものです。学費や制度は変更される可能性があるため、最新情報は各大学の公式サイトでご確認ください。

目次

日本の高校卒業資格で「直接入学できる国」と「できない国」

各国の大学を紹介する前に、一つ重要なことがあります。

日本の高校は12年課程(小6年+中3年+高3年)ですが、ドイツやオランダなど多くのヨーロッパの国では13年課程を前提としています。そのため、日本の高校を卒業しただけでは直接入学が認められない大学があります。

ざっくり分けると以下のようになります。

日本の高校卒業資格で直接出願しやすい国

  • 台湾
  • 韓国
  • オランダ(応用科学大学の一部)
  • ポーランド、チェコなど中欧の一部

ファウンデーションコース(予備課程)や追加要件が必要なことが多い国

  • ドイツ(予備課程 or 日本の大学で1年以上学ぶ必要あり)
  • オランダ(研究大学)
  • マレーシア(分校は基本的に予備課程が必要)
  • ベルギー(プログラムにより異なる)

この点を踏まえて、以下では「入学しやすい国」から順に紹介していきます。

台湾:日本から近く、学費も安い

日本から飛行機で3〜4時間。時差も1時間。台湾は地理的に最も近い選択肢の一つです。

世界ランキング63位、東大・京大に次ぐアジアのトップ校

国立台湾大学(NTU)はQS世界大学ランキング2026で63位。東京大学(32位)、京都大学(50位)に次ぐアジアのトップ校の一つです。

学費は年間35万〜55万円

NTUの学費は学部により異なりますが、年間約35万〜55万円程度です(医学科・歯学科を除く)。日本の国立大学(約54万円)と同程度か、それ以下です。

日本の高校卒業資格で出願できる

日本の高校卒業資格で出願できます。必要なものは主に以下の通りです。

  • 高校の成績証明書
  • 英語スコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
  • 推薦状
  • 志望動機書

英語で開講されるプログラムを選べば、中国語ができなくても入学は可能です。ただし、日常生活では中国語があると便利です。

注意点:英語プログラムは選択肢が限られる

  • 英語プログラムは選択肢が限られる
  • 人気のプログラムは競争率が高い

韓国:英語で学位が取れるプログラムが充実

韓国も日本から近く、飛行機で2時間程度。K-POPや韓国ドラマの影響で、文化的な親しみを感じる人も多いかもしれません。

世界ランキング31位、東大とほぼ同順位

ソウル大学校(SNU)はQS世界大学ランキング2026で31位。東京大学(32位)とほぼ同順位です。延世大学、高麗大学とあわせて「SKY」と呼ばれ、韓国のトップ3大学として知られています。

学費は年間65万〜180万円

ソウル大学は国立大学のため、学費は年間約65万〜100万円程度です。私立の延世大学や高麗大学はこれより高く、年間150万〜180万円程度のようです。

日本の高校卒業資格で出願できる

日本の高校卒業資格で出願できます

英語で学位を取得できるプログラムとしては、延世大学のUnderwood International College(UIC)が有名です。すべての授業が英語で行われ、韓国語ができなくても卒業できます。

注意点:韓国語プログラムはTOPIKが必要

  • 韓国語プログラムに入る場合はTOPIK(韓国語能力試験)が必要
  • 英語プログラムは学費が高めの傾向

マレーシア:欧米大学の学位を、アジアの生活費で取得できる

マレーシアには、オーストラリアやイギリスの大学の分校(ブランチキャンパス)があります。本校と同じ学位を取得できるのが特徴です。

世界ランキング37位のモナッシュ大学の分校がある

モナッシュ大学マレーシア校は、オーストラリアのモナッシュ大学の分校です。モナッシュ大学はQS世界大学ランキング2026で37位

卒業時に授与される学位は、オーストラリア本校と同じものです。

学費は本校の半額以下、生活費も安い

年間約130万〜190万円程度。オーストラリア本校(年間約350万〜500万円)の半額以下です。

さらに、マレーシアは生活費も安く抑えることができ、家賃込みでも月額10万円以下で生活をすることができます。

ファウンデーションコース(1年)を経て入学

日本の高校卒業後、ファウンデーションコース(予備課程)を1年間経てから学部に進学するのが一般的です。モナッシュ大学の場合、MUFY(Monash University Foundation Year)というプログラムがあります。

ファウンデーションコースの学費は年間約130万〜150万円程度のようです。

注意点:卒業まで4年以上、サービス税の導入も

  • ファウンデーションコースを含めると、卒業まで4年以上かかる
  • 2025年7月から、留学生の学費に6%のサービス税(SST)が課されている

オランダ:英語プログラムが充実した非英語圏

オランダは非英語圏ながら、英語で開講されるプログラムが非常に多い国です。

「研究大学」と「応用科学大学」の2種類がある

オランダの高等教育機関は大きく2種類に分かれます。

  • 応用科学大学(HBO)
    実践的なスキルを重視。インターンシップ必須のプログラムが多い。日本の高校卒業資格で直接出願できるプログラムがある
  • 研究大学(WO)
    アムステルダム大学、デルフト工科大学など。学術研究を重視。入学要件が厳しい

デルフト工科大学はQS世界大学ランキング2026で49位、アムステルダム大学は58位です。

学費は年間130万〜330万円

非EU学生の場合

  • 応用科学大学:年間約130万〜180万円
  • 研究大学:年間約160万〜330万円

研究大学の方が高めです。

応用科学大学なら直接出願できるプログラムがある

応用科学大学の一部は、日本の高校卒業資格で直接出願できます。IELTS 6.0程度の英語力が求められます。

研究大学は入学要件が厳しく、ファウンデーションコースの経由や、IBなどの国際資格が必要になることが多いです。

注意点:住宅不足とBSA制度

  • 住宅不足が深刻。合格しても住居が見つからないケースがある(特にアムステルダム、ユトレヒト)
  • BSA制度:1年目に一定の単位数(例:60単位中45単位)を取得できないと退学勧告を受ける制度がある

ベルギー:世界トップクラスの大学、ただし進級が厳しい

ベルギーのKU Leuven(カトリック・ルーヴェン大学)は、ヨーロッパでも有数の研究大学です。

世界ランキング60位、京大に近い順位

KU LeuvenはQS世界大学ランキング2026で60位。京都大学(50位)に近い順位です。

学費は年間約150万円

非EU学生の場合、プログラムにより異なりますが、年間約150万円程度のようです。

入学条件はプログラムにより異なる

プログラムによって異なりますが、日本の共通テスト(旧センター試験)の成績提出を求められる場合があるようです。詳細は各プログラムの要件を確認する必要があります。

注意点:1年目で30〜50%が単位不足に

  • 進級が非常に厳しい。1年目で30〜50%の学生が必要な単位を取得できず、留年や退学になるケースがあるという情報があります
  • 学費は安いが、卒業までのハードルは高い

ドイツ:学費ほぼ無料、ただし入学準備に最も時間がかかる

ドイツの公立大学は、ほとんどの州で学費が無料です。学期ごとの諸経費(100〜400ユーロ程度)のみで、世界トップクラスの教育を受けられます。

世界ランキング28位、東大より上位の大学も

ミュンヘン工科大学(TUM)はQS世界大学ランキング2026で28位。東京大学(32位)より上位です。

学費はほぼ無料(一部の州を除く)

ほぼ無料ですが、例外もあります。

  • バーデン=ヴュルテンベルク州(ハイデルベルク大学、カールスルーエ工科大学など):
    非EU学生は年間約50万円
  • バイエルン州のミュンヘン工科大学
    2024年から非EU学生に学費を導入。学士課程で学期あたり2,000〜3,000ユーロ

日本の高校卒業資格だけでは直接入学できない

日本の高校卒業資格だけでは、直接入学できないことがほとんどです。

一般的なルートは以下のいずれかです。

  1. ドイツの予備課程(Studienkolleg)を1年間修了する
  2. 日本の大学で1年以上学んでから出願する
  3. 英語またはドイツ語のファウンデーションプログラムを利用する

また、ドイツ語で開講されるプログラムが大多数です。英語のみで学位を取得できるプログラムは限られています。

注意点:入学準備に1〜2年、卒業まで5〜6年以上も

  • 入学までの準備期間が長い(1〜2年)
  • ドイツ語習得が必要なケースが多い
  • 卒業まで5〜6年以上かかることもある

学費は最も安いですが、入学のハードルは最も高い国と言えます。

中欧(ポーランド・チェコ):さらにコストを抑えたい場合の選択肢

学費をさらに抑えたい場合、ポーランドやチェコといった中欧の国も選択肢になります。

  • ワルシャワ大学(ポーランド):年間学費約30万〜65万円
  • カレル大学(チェコ):年間学費約100万円

世界ランキングでは200〜300位程度ですが、歴史のある大学が多く、英語で開講されるプログラムもあります。日本の高校卒業資格で出願できるプログラムもあるようです。

学費と入学難易度の比較

ここまで紹介した国を、学費と入学のしやすさで整理します。

スクロールできます
年間学費(概算)日本の高校から直接入学世界ランキング(代表的な大学)
台湾35万〜55万円◯ 可能63位(国立台湾大学)
韓国65万〜180万円◯ 可能31位(ソウル大学)
マレーシア130万〜190万円△ 予備課程が必要37位(モナッシュ本校)
オランダ(HBO)130万〜180万円◯ 一部可能ー(実学重視)
オランダ(研究大学)160万〜330万円△ 予備課程推奨49位(デルフト工科大学)
ベルギー約150万円△ 条件あり60位(KU Leuven)
ドイツ数万円〜50万円× 予備課程必須28位(ミュンヘン工科大学)
ポーランド30万〜65万円◯ 可能200〜300位

※ランキングはQS世界大学ランキング2026

奨学金と生活費について

奨学金

留学費用を抑えるために、奨学金の活用も検討できます。主なものとして、JASSO海外留学支援制度、トビタテ!留学JAPAN、各国政府の奨学金(韓国のGKS、ハンガリーのStipendium Hungaricumなど)があります。

奨学金については別記事で詳しくまとめていますので、そちらをご覧ください。

生活費

学費だけでなく生活費も考慮する必要があります。国や都市によって異なりますが、月額5万円(マレーシア)〜25万円(オランダの大都市)程度と幅があります。

生活費についても別記事でまとめています。

まとめ:自分に合った選択肢を見つけるために

この記事では、学費が比較的安く、世界ランキングで上位に位置する大学がある国として、台湾、韓国、マレーシア、オランダ、ベルギー、ドイツ、中欧について紹介しました。

それぞれの国には特徴があります。

  • すぐに入学したい、日本から近い方がいい → 台湾、韓国
  • 欧米の学位がほしいが費用を抑えたい → マレーシア
  • 英語環境で実践的なスキルを身につけたい → オランダ(応用科学大学)
  • 時間がかかっても学費を最小限にしたい → ドイツ

どの国が「正解」ということはありません。自分の状況、予算、将来の目標によって、合う選択肢は異なります。


この記事で紹介した情報は、公式サイトや各種資料をもとに調べたものです。ただ、実際に留学してみないと分からないことも多くあります。

このサイトでは、実際にこれらの国に留学した方へのインタビュー記事を掲載しています。出願の流れ、実際にかかった費用、現地での生活、苦労したことなど、調べただけでは分からないリアルな話を聞いています。

興味のある国があれば、インタビュー記事もあわせて読んでみてください。

免責事項
  • 個人差について
    留学の費用、手続き、体験は個人によって大きく異なります。本記事に記載されている金額や手続きは一例であり、実際の費用や条件は学校・専攻・地域・時期によって変動する可能性があります。
  • 制度・法律の変更
    ビザ制度、奨学金制度、就労規則などは変更される可能性があります。本記事の情報は執筆時点のものであり、最新の情報については各機関の公式サイトや専門家にご確認ください。
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    留学に関する重要な判断(ビザ申請、専攻選択、進路決定など)を行う際は、必ず専門家(留学エージェント、ビザ専門家、学校のアドバイザーなど)に相談することをお勧めします。
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この記事を書いた人

現在、海外大学に正規留学中です。
留学をして強く感じたのは、「情報の量より、信頼できる声が大切」ということ。Go Beyond Borders は、一人でも多くの人が、自分の可能性を信じて一歩踏み出せるように。そんな想いで記事を書いています。

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