マレーシアの大学に正規留学すると、4年間でいくらかかるのか。
この記事では、GoBeyondBordersがマレーシアの大学に通う日本人学生3人に取材して得た実際の金額データをもとに、学費・生活費・トータル費用を解説します。日本の大学や欧米留学との比較もまとめています。
マレーシアの大学の学費
マレーシアの大学の学費は、大学の種類によって大きく異なります。
マレーシアの大学 タイプ別 年間学費
大学タイプ別の年間学費の目安
| 大学タイプ | 年間学費の目安 | 代表的な大学 |
|---|---|---|
| 海外大学の分校 | 約170〜250万円 | モナシュ大学 ノッティンガム大学 |
| マレーシアの私立大学 | 約80〜180万円 | テイラーズ大学 サンウェイ大学 APU |
| マレーシアの公立大学 | 約30〜100万円 | マラヤ大学 UKM UPM |
海外大学の分校(モナシュ、ノッティンガム)は、オーストラリアやイギリスの本校と同じ学位を取得できる分、学費もマレーシアの中では高めです。それでも本校に通う場合と比べると半額以下に収まります。
マレーシアの私立大学(テイラーズ、サンウェイ、APU)は、学部によって幅がありますが、日本の私立大学の理系学部と同程度の水準です。
公立大学は最も安いですが、留学生の入学枠が非常に限られているため、現実的な選択肢としては私立大学または海外大学の分校が中心になります。
学費に関する注意点
- 学費は毎年値上がり傾向にあります。 取材でも、複数の学生から「入学時より学費が上がっている」という声がありました。大学の公式サイトに掲載されている金額はあくまで現時点のものです。
- 学部によって学費が異なります。 同じ大学でも、工学部やIT系は文系学部より高い傾向にあります。
- 為替レートの影響を受けます。 マレーシアの学費はリンギット(RM)建てです。この記事では1RM ≒ 35円(2025年の平均レート)で計算しています。ただし、2026年2月時点では1RM ≒ 39〜40円まで円安が進んでいます。最新の為替レートで再計算することをおすすめします。
マレーシア留学の生活費 — 実際の月額内訳
ここからは、学生に取材して得た実際の月額内訳です。
サンウェイ大学に通うArataさんの場合
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 寮費(ツインルーム) | 約3万円 |
| 食費 | 約2万円(自炊半分・外食半分) |
| 通信費(SIM) | 約1,200円(Hotlink / 160GB) |
| 日用品・交際費 | 約2.8万円 |
| 交通費 | ほぼゼロ(大学周辺で生活) |
| 合計 | 約8万円 |
Arataさんは大学の寮に住んでいます。食事は自炊と外食を半々。外食は1食約400円程度で、日本の外食と比べるとかなり安く済みます。通信費は月約1,200円で160GBのデータが使えるため、日本と比較にならない安さです。
— Arataさん(サンウェイ大学 / ファウンデーションコース)
親からの投資に近い感覚で留学に来ているので、その分のリターンができるかなというのは、今も心配しながら生活しています。


モナシュ大学・APUに通う学生の場合
以下は、モナシュ大学・APUに通う学生に取材して得たデータです(インタビュー記事は順次公開予定)。
モナシュ大学マレーシア校の学生
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 家賃(外部物件) | 約3万円(900 RM) |
| 食費 | 約2万円(学食5〜6 RM、夕食10〜15 RM) |
| 通信費(SIM) | 約500円(15 RM / Digi) |
| その他 | 変動 |
| 合計 | 約6〜8万円 |
学生寮(約1,250 RM/月)から外部物件(約900 RM/月)に引っ越すことで、月300 RM近くの節約に成功。部屋の面積も約1.5倍に広がったとのことです。
APU(アジアパシフィック大学)の学生
| 項目 | 月額(RM) | 月額(円換算) |
|---|---|---|
| 家賃(一軒家シェア・マスタールーム) | 1,100〜1,200 RM | 約4万円 |
| 食費(外食7割・自炊3割) | 約750 RM | 約2.5万円 |
| 通信費(WiFi + 携帯) | 約180 RM | 約6千円 |
| ガソリン代 | 200〜240 RM | 約7〜8千円 |
| 日用品・交際費 | 約300 RM | 約1万円 |
| 合計 | 約2,500〜2,700 RM | 約9〜10万円 |
この学生は車を所有しているため、ガソリン代が含まれています。車がなければ月8万円程度に収まる可能性があります。なお、この学生自身が「節約意識はあまりない」と話しているため、意識的に節約すればさらに抑えられます。


生活費のポイント
- 家賃が最大の変動要因。大学寮と外部物件で月1万円以上の差が出る
- 食費は月2〜2.5万円が相場。マレーシアは外食文化なので、自炊より安く済む場合もある
- 通信費は日本より大幅に安い。月500〜1,200円で大容量データが使える
- 車の有無で月1〜2万円の差。公共交通が弱いエリアでは車が必要になることも
4年間のトータル費用シミュレーション
学費と生活費を合わせた、4年間のトータル費用の目安です。
| 大学 | 年間学費 | 年間生活費 | 年間合計 | 3年合計 | 4年合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| モナシュ大学マレーシア校 | 約170〜230万円 | 約80〜100万円 | 約250〜330万円 | 約750〜990万円 | 約1,000〜1,320万円 |
| ノッティンガム大学マレーシア校 | 約180〜240万円 | 約80〜100万円 | 約260〜340万円 | 約780〜1,020万円 | 約1,040〜1,360万円 |
| テイラーズ大学 | 約140〜180万円 | 約80〜100万円 | 約220〜280万円 | 約660〜840万円 | 約880〜1,120万円 |
| サンウェイ大学 | 約80〜150万円 | 約80〜100万円 | 約160〜250万円 | 約480〜750万円 | 約640〜1,000万円 |
| APU | 約110〜130万円 | 約100〜120万円 | 約210〜250万円 | 約630〜750万円 | 約840〜1,000万円 |
修業年数の目安(学位課程のみ。ファウンデーションは含まない):
- ビジネス・IT・文系・理学 — 全大学 3年制
- 工学 — モナシュ・テイラーズ・APU・サンウェイは 4年制、ノッティンガムはBEng 3年 / MEng 4年
- 薬学 — モナシュ・ノッティンガム・テイラーズは 4年制
- 医学 — モナシュ・テイラーズは5年
※ ファウンデーションコース(約1年)を経由する場合、上記に+1年の費用が加わります
※ サンウェイのADTP(2年マレーシア+2年アメリカ)の場合、後半2年はアメリカの学費がかかるため、トータル費用は上記より高くなります
※ 為替レート、学費の値上がり、個人の生活スタイルによって変動します
日本の大学・欧米留学との費用比較
年間費用の比較(学費+生活費)
日本の大学との比較
| 進路 | 年間費用(目安) | 卒業までの合計(目安) |
|---|---|---|
| 日本の国公立大学(自宅通学) | 約65〜75万円 | 約250〜300万円(4年) |
| 日本の国公立大学(一人暮らし) | 約140〜175万円 | 約550〜700万円(4年) |
| 日本の私立大学・理系(一人暮らし) | 約200〜250万円 | 約800〜1,000万円(4年) |
| マレーシア・モナシュ大学 | 約250〜330万円 | 約750〜990万円(3年) |
| マレーシア・テイラーズ大学 | 約220〜280万円 | 約660〜840万円(3年) |
| マレーシア・サンウェイ大学 | 約160〜250万円 | 約480〜750万円(3年) |
※ 日本の大学は4年制。マレーシアの大学はビジネス・IT・文系の場合3年制(工学は4年制)
取材したモナシュ大学マレーシア校の学生は「東京大学で一人暮らしをした場合と比べて、当時の為替レートだと変わらないかちょっと安いくらいだった」と話しています。
年間費用はモナシュの場合、日本の私立理系より高くなります。ただし、マレーシアは3年制の学部が多いため、卒業までの合計では日本の私立理系(4年間で約800〜1,000万円)と同程度かやや安くなります。テイラーズやサンウェイであれば、年間費用・合計費用ともに日本の私立理系より安くなります。
欧米留学との比較
| 進路 | 年間費用(目安) | 卒業までの合計(目安) |
|---|---|---|
| アメリカの州立大学 | 約450〜700万円 | 約1,800〜2,800万円(4年) |
| カナダの大学 | 約400〜650万円 | 約1,600〜2,600万円(4年) |
| イギリスの大学 | 約400〜700万円 | 約1,200〜2,100万円(3年) |
| オーストラリアの大学 | 約450〜700万円 | 約1,800〜2,800万円(4年) |
| マレーシアの大学 | 約160〜330万円 | 約480〜990万円(3年) |
欧米留学と比較すると、マレーシアは半額以下です。特にアメリカの大学と比べると3分の1以下になるケースもあります。
取材では、もともとアメリカの大学を目指していたが費用面で断念し、マレーシアに切り替えた学生が複数いました。
「金銭的な面で諦めるしかないのかなという感じで、モチベーションが失われた」
— アメリカからマレーシアに切り替えた学生
マレーシア留学の費用を抑える方法
奨学金を活用する
- JASSO(日本学生支援機構) — 海外留学支援制度(協定派遣)は給付型で月8〜12万円(地域による)。返済不要
- トビタテ!留学JAPAN — 月12〜16万円+留学準備金21〜35万円(地域による)
- 大学独自の奨学金 — 成績優秀者向けの学費減免制度がある大学も
取材では、JASSOの奨学金を受給し、毎月約5万円を緊急用として貯蓄している学生がいました。「最悪JASSOがなくても生きていけるけど、急な出費に備えて手をつけないようにしている」とのことです。
住居費を抑える
- 大学寮から外部物件に移る — 月1万円以上の節約になるケースあり
- シェアハウスを活用 — 一軒家を3人でシェアすれば家賃3〜4万円で広い部屋に住める
- PropertyGuruなどの不動産アプリで物件を探せる
食費を抑える
マレーシアは外食文化の国です。学食で1食200〜300円程度で食べられるため、無理に自炊する必要はありません。
- 学食の昼食: 5〜6 RM(約180〜210円)
- フードコートの夕食: 10〜15 RM(約350〜500円)
- 自炊と外食を組み合わせて月2万円程度が目安
その他の節約ポイント
- 送金はWiseを使う — 銀行の海外送金より手数料が安い。即時着金
- 海外旅行保険は2年目以降見直す — 1年目は日本の保険に入り、2年目以降は大学提供の保険のみにするという判断をしている学生もいる
- エージェントなしで出願する — 手数料10万円の節約になる。ただし手続きに不安がある場合はエージェントの利用も選択肢
まとめ
マレーシアの大学への正規留学にかかる費用は、年間約160〜330万円。ビジネス・IT・文系は3年制が一般的なため、卒業までの合計は約480〜990万円が目安です(工学系は4年制)。
サンウェイやテイラーズであれば日本の私立大学理系の一人暮らしと同程度かそれ以下。モナシュは年間費用では日本の私立理系より高めですが、3年で卒業できるためトータルでは同水準に収まります。欧米留学と比べると半額以下です。
この費用で、QS世界ランキング36位(モナシュ)や253位(テイラーズ)の大学の学位を取得できます。各大学のランキングや日本の大学との詳しい比較は、マレーシアの大学ランキング一覧【QS2026】をご覧ください。
ただし、学費は年々上昇傾向にあり、為替レートの影響も受けます。この記事の金額はあくまで目安として、最新の費用は各大学の公式サイトで確認してください。
GoBeyondBordersでは、マレーシアの大学に通う日本人学生へのインタビューを継続的に行い、この記事のデータを更新していきます。
この記事の費用データは、GoBeyondBordersが実施した学生インタビューおよび各大学の公式情報に基づいています。為替レートは1RM ≒ 35円(2025年の平均レート)で計算しています。2026年2月時点では1RM ≒ 39〜40円まで円安が進んでいるため、最新の為替レートで再計算することをおすすめします。新しいインタビューが公開されるたびに、データを追加・更新していきます。







